今回は「インターネットに繋がらなくなった」というお客様宅へ訪問した時の顛末。
「インターネットに繋がらなくなった」というご相談は比率的には1~2位を争うくらいよく受けるんですが、その原因は多岐に渡るので、実際に状況を拝見しないと、原因究明と対策が難しい面もあったりします。 時には無線ルータのコンセントが抜けていたりとかプロバイダ料金の未払いが原因なんて事もあったりもするんですが、今回のケースは結構落とし穴な事例かと思いますので、ここでご紹介させて頂きます。
お客様の環境はこんな感じ
そのインターネットが繋がらなくなったというお客様の環境はフレッツ光+無線LAN使用という極オーソドックスなもの。
で、まずは状況を確認するべく、ブラウザでルータ管理画面を開いてみたところ・・・・あれ?
図1. ルータの型番が違う??(画像はイメージです)
管理画面を確認すると表示されている無線ルータの型番と実際に設置されているルータの型番が違うんですよね。てかそもそもメーカーからして違う。いったいどーなってるの?
そこでワイヤレスネットワーク接続を確認すると、
図2. なんとナゾの無線ルータと繋がっていた(画像はイメージです)
とビミョ~に電波強度が弱い無線ルータと接続されておりました。
しかもその無線ルータは暗号化設定がされていないというセキュリティ上危険な状態。
実は、このお客様宅の無線LAN設定は数年前に行っており、その際はちゃんと暗号化も行っているんです。
こういった状況を組み合わせると、どうやら
- お客様宅のご近所に暗号化設定がされていない無線ルータ(いわゆる野良WiFi)が生きている
- なんかの拍子にその無線ルータへの接続プロファイルが作られちゃった(何しろ暗号不要で簡単につながっちゃうからね)
- しかもその接続プロファイルが最優先でつながる設定になっていた
- ただ、その野良WiFiは電波を飛ばしているだけでインターネットには繋がっていない
という状況のようです。
図3. つまりは電波の繋がり方がこんな感じになっていました
という事で、なぜそうなったのか疑問は残るものの、接続プロファイルを正しく設定してやれば問題解決という事で、早速野良WiFiの接続プロファイルを削除し、ちゃんとインターネットに繋がるようになった事を確認しました。
今回のケースでは、たまたまインターネットが繋がらない原因を調べたらこういう状況になっているという事が表面化した訳だけど、こういういつの間にやら他所の家の無線ルータに繋がっていた例って結構あるんじゃないかなって気がします。
「別に他所の家経由だろうがネットに繋がればそれでいいじゃん」という声も聞こえてきそうですが、例えばこの無線LANを経由して共有フォルダを読み書きするなんて事も可能な訳でして、そう考えるとやっぱりセキュリティ上よろしくない話なんですよね。