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アドワーズ広告その2 実際に作成してみる編(Part6)

※ この記事は「ほくりくの技術士・第56号」に寄稿した原稿を転載しました。

⑤ そのランディングページの内容に沿った画像広告の作成

最後に画像広告の作成です。

前項目でも触れましたが、既に広告の素となる画像は作成済みですので、これを広告向けにアレンジしました。

それが冒頭で示したこの画像です。

この広告には以下のようなコンセプトが含まれています。

i) 新潟ローカルニュース風な雰囲気
女性アナウンサーの背景には新潟市を流れる信濃川の画像、タイトル文字の部分に新潟県のフォルムを加えました。こちらとしても「地元新潟の業者なんですよ」という点をアピールしたいですし、広告を目にする側も「ああ、新潟在住の自分に向けたメッセージなんだな」と認識してもらいやすくなります。また、ニュース番組風にする事で、注目すべき情報であるというアピールにもなります。

ii) ネットユーザが楽しめる事

ネットユーザにとって広告は必ずしも希望する情報が含まれるとは限らないお邪魔コンテンツです。なければないに越した事ないというのが実際のところであると考えます。

だから、せめて見た人が楽しめるような内容の広告を私は心がけています。(大震災時に延々と流れていたACのCMにウンザリだった人も多いのでは?広告にも娯楽性は必要。)

iii) 情報のチラ見せ

「新潟の業者であることをアピール」と申しましたが、それでいて実は広告内に新潟の「に」の字も入れていません。これは決して入れ忘れた訳ではなく、ある狙いがあって敢えてそのようにしています。

新潟をほのめかしつつも新潟と明言しない広告を目にしたユーザはどう思い、どう動くでしょうか?

恐らく「あれ?もしかしてこれ新潟のパソコン修理屋なんじゃないの?」と気になるはずです。

気になればどうするか?クリックしますよね。それが狙いなのです。

こうして出来上がった広告のクリック率ですが、0.64%となっています。(3月30日時点のデータ)

 

「あれ?苦労して作った割にはテキスト広告よりクリック率低いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実はテキスト広告と画像広告では広告が掲載される場所が異なり、それ故にクリック率などネットユーザの行動も大きく異なります。

テキスト広告は主にGoogle検索結果画面に表示されるのに対して、画像広告は一般のWebサイトに掲載されます。(実際はテキスト広告は画像広告と同様、一般のサイトにも掲載可能ですが、ここでは割愛します。)

ではなぜ、このようなクリック率の違いが生じるのでしょうか?

検索結果画面に表示される広告は、検索されたキーワードと関連が深い広告が表示されます。それだけ広告内容とネットユーザの興味が一致しやすく、ひいてはクリックされやすい傾向となって現れるのです。

では画像広告を出稿するメリットはないのかと言えば、ちゃんとメリットはあります。

実は画像広告の方がクリック単価が安く掲載できるんです。

両方の広告の平均クリック単価を比較しますと、テキスト広告の平均クリック単価は93円に対し、画像広告はその半額強の48円です。

一般のWebサイトに掲載される画像広告の場合、検索結果画面に掲載される広告と比較して、いわば“ひやかし”でクリックされるケースが多い傾向もあり、単純に「画像広告の方がクリック単価が安いからコストパフォーマンスが高い」とは言い切れない面があるものの、半額近い掲載料の差は大きいものと思います。

以上、早足でアドワーズ広告の製作の段取りを説明いたしました。

ここまでに行った方策は「低コストで広告を掲載し、HPへのアクセスを増やす」という段階であり、その先の「訪問者に客になってもらう」段階については、私自身実は、まだまだ試行錯誤の段階です。この辺のネタもノウハウが蓄積してきた時点で改めてお話ししたいと思います。

アドワーズ広告その2 実際に作成してみる編(Part5)

※ この記事は「ほくりくの技術士・第56号」に寄稿した原稿を転載しました。

④ 広告に沿った内容のコンテンツをランディングページを追加

ランディングページとは広告のリンク先となるページです。

そのランディングページに、下記のようなコンテンツを追加しました。

i) ニュースを伝える女性アナウンサーの画像(この画像は次工程で画像広告にアレンジする事で画像広告とランディングページの整合性を図りました)

ii) ①の業務で得た気づきのエピソードを記載

iii) それ故パソコントラブルはプロに依頼しましょう、というクロージングメッセージ

以上3点のコンテンツを盛り込んだランディングページは下記の通りです。

アドワーズ広告その2 実際に作成してみる編(Part4)

※ この記事は「ほくりくの技術士・第56号」に寄稿した原稿を転載しました。

③ その広告のクリック率を測定

この広告のクリック率は下記の通りです。(3月30日現在の値)

これによるとクリック率(=この広告のクリック回数/この広告が表示された回数×100)は約2%となっています。

広告の反応率としては比較的悪くないので、更に体制を拡充すべく、ランディングページのコンテンツ追加と、画像広告の作成を行う事としました。

アドワーズ広告その2 実際に作成してみる編(Part3)

※ この記事は「ほくりくの技術士・第56号」に寄稿した原稿を転載しました。

② その気づきをベースにしたテキスト広告の作成

という事で、この経験を元に、まずはテキストベースのよる下記のような広告を作成してみました。

前項のような経験を元に「生半可自力で解決しようとするより最初から業者に任せた方がいいですよ」という啓蒙的かつ少々挑発的な内容にしてみました。

アドワーズ広告その2 実際に作成してみる編(Part2)

※ この記事は「ほくりくの技術士・第56号」に寄稿した原稿を転載しました。

① 業務上得た、ある気づき

私の業務のひとつにPCトラブルサポート業があるのですが、ある時、無線LAN設定の依頼を受けた時のエピソードです。

設定自体は無事終了したものの、しかし何かがおかしい。

と言うのも、通常無線LAN化したいというオーダーは、モデムとPCの設置場所が離れている場合か、そうでなければノートPCで好きな場所でインターネットを使いたいというケースが殆んどなのですが、このお客様の場合、PCはデスクトップPCであり、かつモデムとPCは隣接して設置されている状況でして、つまりわざわざ無線LANにするメリットがないのです。

設定している時点では「このPCはどこか他の部屋へ移すつもりなのかな」と思っていましたが、その素振りもなさそう。

そこで、事情を聞いてみると、どうやら無線LAN化しようとしたきっかけは

インターネットが繋がらなくなった

知り合いに相談したら「無線LANなら繋がるようになる」という助言を受けた

そこで無線LAN設定に必要なハードウェアだけ自力で調達し、設定は私に依頼する事にした。

という流れだったようなのです。

しかし、私の方で確認したところインターネットが繋がらなかった原因は、単なるWindowsの設定によるものでして無線LAN云々は全く関係ありませんでした。

つまりインターネットを繋げるという目的のために、わざわざ無線ルータ等を購入する必要はなかったのです。

それから数日後、今度は別のお客さまより、インターネットが繋がらなくなったから設定して欲しいという依頼がありました。

このお客さまのケースでは、インターネットが繋がらなくなったのは無線ルータの故障が原因とお客さま側で判断し、既に新品の無線ルータを購入済みでした。

が、このケースでもネットが繋がらない原因は別のところにあり、結果として無線ルータを買い換える必要はありませんでした。

これら2つのケースに共通するのは「自分が最初からコミットしていればムダなお金を遣わさせることもなかったのに」という想いでした。

そこで、その想いを広告に込めてみる事にしました。

アドワーズ広告その2 実際に作成してみる編(Part1)

※ この記事は「ほくりくの技術士・第56号」に寄稿した原稿を転載しました。

さて、先回はGoogleが提供するネット広告「アドワーズ」のお話をさせて頂きました。

そこでは、アドワーズは、他のメディアの広告と比較して

・その広告がクリックされ、HPに訪問された時点で初めて広告費が発生する成果報酬型の料金体系(掲載自体は無料)。

・低コストな広告媒体(最安1クリック1円)

・成果を測定する事が出来る(表示回数やクリック率等のデータを管理画面上でリアルタイムで確認可能)

といった利点があるというお話をさせて頂きましたが、今回のコラムではその続編として、実際に広告作成にあたってのケーススタディ的な内容をご紹介したいと思います。

という事で、ナニコレ?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、これは私が実際に掲載しているパソコントラブルサポートに関する広告です。今回はこの広告を例に解説を試みたいと思います。

さて、この広告は、最初からいきなり作成した訳ではありません。

下記のような段階を踏んだ上で結果として上記のような広告の出稿に至った、というのが大まかな経緯です。その工程としては

① 業務上得た、ある気づき

② その気づきをベースにしたテキスト広告の作成

③ その広告のクリック率を測定

④ テキスト広告に沿ったランディングページを作成

⑤ そのランディングページの内容に沿った画像広告を作成

のようになります。

以下、各項目に付いて詳細を述べたいと思います。

同一デザインのバナーでもクリック率が大きく異なる事例

当サイトのイメージ広告で今のところもっともクリック率が好調なのが、この広告。
 

 無線LANバナー新潟市

 

とは言うものの、そのクリック率は執筆時点で0.35%。でもまぁコンテンツ広告のクリック率としては(多分)悪くないはず。
(まぁヨソの事例が分からないので、断言しにくいですが)

 

一方こちらのバナー、前出のバナーとほぼ同じデザインで若干文言を変更したバージョンも出稿しています。
 

 

 

しかしながら、このバナーのクリック率はわずか0.08%。なんと最初に提示したバナーの2割程度しかクリックされていない事になります。(とはいうものの、イメージ広告は表示回数が10000回程度まで行かないと数字が安定しない感があるので、そういう意味では、まだ結論づけるのはチョット早いかな、という感じでもあるのですが)

 

 

それにしても、これらのバナーを作成した時点では、ここまでクリック率に差が生じるとは思わなかったのですよ。
むしろ後者のバナーの方が金額が安い分クリック率が高くなるだろうと思ってたくらいです。

恐らくここまでクリック率に差が生じた理由は「新潟市」なら明らかに「新潟県新潟市」として認識出来る一方、「江南区」では「え?江南区って新潟市の江南区の事だよねぇ?それともどっか他所にも江南区ってあるのかな?」みたいな感じの戸惑いを閲覧者に与えているのかもしれません。その戸惑いが恐らくクリック率の差として現れているのではないかと・・・・。

今度機会があったら「江南区」ではなく「新潟市江南区」で検証してみたいと思います。

 

アドワーズイメージ広告は掲載時上下方向に圧縮される件

さて、今回の記事は、アドワーズのイメージ広告に関するちょっとしたTips。

イメージ広告って下図のように広告画像の下11ピクセル分(「スカイスクレイパー」「ワイドスカイスクレイパー」は22ピクセル分)の空きスペースが入り、そこにリンク先URLと「Ads by Google」のクレジットが入ります。

 

このクレジットはGoogle側で自動的に挿入するようになっています。
もともと実際にこちらで作成した広告画像は下図の通りクレジットは入っていません。
 

 

実はこの「Ads by Google」クレジットが入るスペースがちょっとした問題を引き起こす可能性がありまして、それが当記事の本題です。

という訳で、上記に提示した2枚の広告画像。画像サイズはどっちが大きいでしょうか?

 

「『Ads by Google』クレジットのスペースの分1枚目の画像の方がちょっとだけ縦に長いんじゃないの?」
 

 

と、思いたいところなんですが、実は答えは両者とも同じサイズなんです。

1枚目の画像は2枚目の画像から11ピクセル分縦方向に画像を圧縮して、空いたスペースにクレジットを挿入しています。
 
その証拠に2枚の画像を並べてみましょう。

 

 

少し分かりにくいかも知れませんが、よくよく比較すると左側のクレジット付画像の方が全体的に微妙に構図が上寄りになっているのがお分かり頂けるかと思います。

この記事でサンプルに使用した広告画像はレクタングル(大)という比較的縦方向のピクセル数の大きなサイズの広告ですので、圧縮の影響は少ないのですが、特に縦方向のピクセル数の小さい「バナー」や「ビッグバナー」では、この事を考慮していないとアップロード時とは大きく異なる画像が表示される可能性もあるので要注意です。

個人的にはわざわざこんな事させるくらいなら、最初からクレジット分のスペースを差し引いたサイズの画像をアップさせるようにすれば良いのに・・・・と思わずにはいられないのですが。

 

 

 【追記】

 

最近のアドワーズイメージ広告では、下記の広告のようにオンマウスで「Ads by Google」と表示の出る形式があります。

 


(他社の広告のため修正しています)

 

この場合の画像サイズはちゃんと実寸大でいるんでしょうか?

という事で、この画像のプロパティを確認したところ、やっぱりこのケースでも11ピクセル縦方向に圧縮されていました。

検索キーワード「バックライト交換」がデータ復旧サービスの問い合わせに結びついた理由

今回の記事は、ちょっと意外なキーワードが問い合わせに結びついた事例のご紹介。

当サイトが出稿しているアドワーズ広告で、ちょっと意外なキーワードが問い合わせに結びついた事例がありますので、この場で紹介させて頂きます。

そのキーワードとは「バックライト交換」です。

って一見何の変哲もないフツーのキーワードに思えますよね。

きっとノートPCのモニタが呼称した方が、パソコン修理対応するところを探していて、広告をクリックしたのかな、と最初はそう考えていたんです。

 

ところが、実際のところは全く違っていまして、実はこのキーワードで、下記の広告でクリックされていたんです。
 

 

モニターの故障なのにデータ復旧???これはどういう事?

その謎は、その後頂いたお問い合わせで判明しました。
それによると

  • このお客さまのPCはボードPCタイプ
  • そのPCのバックライトが故障した
  •  PCは諦めるにしても、データは出来れば取り出したい

プライバシーも関わる事なので、内容はだいぶ端折りましたが、大体こういう状況のようです。

確かに、デスクトップPCやノートPCだったら別のモニタと繋げれば良い話でも、モニタとPC本体が一体化していて、かつ外部モニタ端子もないボードPCの場合、そうは行かないんですね。

極端なハナシ(というか今回のケースは恐らく正に当てはまりそうですが)、PC本体に何の問題もなくても、バックライトが故障しただけでPCとして使うものにならなくなってしまう、そんなリスクがボードタイプのPCには潜んでいるという事が言えるのかも知れません。
(まぁ、ゆくゆくはPCモニタのバックライトは長寿命なLEDに置き換えられて行くでしょうから、こういったリスクも解消されていくことでしょうが)

そんな訳で、今回のケースは、

モニタのバックライトが故障した

PCの起動は出来ても画面が表示されない

外部モニタ端子がないため、外部モニタに接続して使用するという方法が取れない

「バックライト交換」で検索したところ、当方が出稿しているデータ復旧サービスの広告が目についた

という経緯となるようです。

アドワーズでは、ネットユーザーの行動や興味を想像しながらキーワードを選定するのが重要と言われます。
が、正直「バックライト交換」→「データ復旧」の間にこういう流れがあるとは、正直想像もしてませんでした。

まだまだ私も修行が足らんなと感じた一件でした。